2011年2月2日のニュース「IPv6 Enabled WWW Logoを取得」の通り、ファーエンドテクノロジーのwebサイトがIPv6対応になりました。そのときの手順を紹介します。
手順と言ってもやることはあまり無く、サーバを借りているサービスの設定でIPv6を有効にしたのとDNSにAAAAレコードを追加しただけです。サーバの再起動の時間を含めても10分程度で完了しました。
サーバ | IIJ GIO ホスティングパッケージ |
---|---|
OS | CentOS 5 |
webサーバ | Apache 2.2 |
当社のwebサイトは「IIJ GIO」のサーバ上で構築しています。IIJ GIOはIPv6に対応しており、webの管理画面で「有効」に設定するだけでグローバルIPv6アドレスが利用できるようになります。
IIJ GIOのIPv6設定画面:
IPv6を有効にする設定を行うとサーバが自動的にシャットダウンされ、数分後にIPv6が有効になった状態で起動します。
ping6コマンドを使ってIPv6対応ホストにpingを打ってみるとIPv6で通信できる状態になったことが確認できます。
# ping6 -n jprs.jp PING jprs.jp(2001:df0:8:7::80) 56 data bytes 64 bytes from 2001:df0:8:7::80: icmp_seq=0 ttl=43 time=9.53 ms 64 bytes from 2001:df0:8:7::80: icmp_seq=1 ttl=43 time=9.48 ms 64 bytes from 2001:df0:8:7::80: icmp_seq=2 ttl=43 time=9.47 ms
DNSのゾーンファイルでは、IPv6アドレスはAレコードではなくAAAAレコードに記述します。IPv4アドレスを記述したこれまでのAレコードに加えてAAAAレコードを追加します。
$ORIGIN farend.ne.jp sco A 210.128.23.90 AAAA 2001:0240:bb82:1004:0000:0000:0001:0052
以上で設定は完了です。IPv6でwebアクセスできるか確認してみます。
残念ながらファーエンドテクノロジーの社内からはIPv6での通信は行えないので、IIJ GIOの別のサーバからwebアクセスのテストを行いました。
webコンテンツの取得を行うwgetコマンドは -6 オプションとともに実行するとIPv6でしか通信を行わないので、きちんとIPv6でのwebアクセスができてるかどうかのテストに利用できます。
# wget -6 http://www.farend.co.jp/ --2011-02-02 22:14:44-- http://www.farend.co.jp/ Resolving www.farend.co.jp... 2001:240:bb82:1004::1:52 Connecting to www.farend.co.jp|2001:240:bb82:1004::1:52|:80... connected. HTTP request sent, awaiting response... 200 OK Length: 6899 (6.7K) [text/html] Saving to: `index.html' 100%[======================================>] 6,899 --.-K/s in 0s 2011-02-02 22:14:44 (411 MB/s) - `index.html' saved [6899/6899]
念のため保存されたindex.htmlの内容を表示してみます。
間違いなくwww.farend.co.jpのコンテンツを取得しているようです。
# tail index.html </ul> <address>Copyright ©2011 ファーエンドテクノロジー株式会社<br />〒690-0816 島根県松江市北陵町1番地 テクノアークしまね3階 | TEL 0852-21-0460</address> <p class="powered">This site is powered by nanoc.</p> </div> </div> </body> </html>
IPv6対応サイトのApacheのアクセスログも確認してみます。IPv6によるwebアクセスが行われていれば、アクセス元IPアドレスはIPv6アドレスが記録されます。
2001:240:bb82:1007::1:17 - - [02/Feb/2011:22:14:44 +0900] "GET / HTTP/1.0" 200 6 899 "-" "Wget/1.11.4 Red Hat modified"
webサーバがIPv6対応のサーバ上で動いていれば既存サイトを簡単にIPv6対応にすることができます。現時点ではサイトをIPv6対応にしても目に見えるメリットがあるわけではありませんが、IPv6普及促進のためにも対応を検討してみてはいかがでしょうか。
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