ファーエンドテクノロジーのメール対応の仕組みの変遷

社長兼サポート担当の前田です。おかげさまでMy Redmineなど当社サービスのお客様は年々増えています。それに伴いサポート窓口へのお問い合わせメールの件数も年々増えてきました。今回は、ファーエンドテクノロジーにおけるメール対応の仕組みがどのように変遷してきたかを紹介します。

"Three years of correspondence" by Lenore Edman

代表メールアドレスによる受付 (2008年9月〜)

最初は代表メールアドレスを設けて、そこに届いたものが関係者全員に送られるという仕組みで運用を始めました。多くの企業・団体で使われているであろう一般的なやり方で、簡単に始めることができます。

返信を行うときは、メールのccに代表アドレスを入れるとともにFromも代表アドレスに設定します。こうすることで返信内容が担当者全員で共有でき、それに対してお客様から返信をいただくとまた代表アドレスに届きます。

ただ、お問い合わせのメールが増えてくると問題が発生するようになりました。未対応のメールと対応済みのメールが分かりにくかったり、多数のお客様と数日かけて並行してやりとりを行っているときなどは、どのお客様とどんな話をしていたのか確認するのも手間がかかるようにもなってしまいました。

代表メールアドレスとRedmineの連携 (2011年6月〜)

代表メールアドレスの運用における問題を解決するために、タスク管理が行えるオープンソースソフトウェア「Redmine」との連携を2011年6月から始めました。Redmineに備わっているメールによるチケット登録機能を利用して、代表メールに届くメールを、担当者に配信すると同時にRedmineのチケットとしても登録されるようにしました。

返信するときにはお客様からのメールに対応して作られたチケットの番号をサブジェクトの先頭に [#9999] のような形式でつけることで、返信内容がチケットの注記として登録されます。こうすることで、今後その話題に関するお客様の返信も同じチケットの注記に追加されます。

この仕組みを導入したことで業務を次のように改善できました。

この仕組みの詳細については、Redmineの勉強会「第8回 RxTstudy」で2013年6月に発表した際の資料で説明しています。

Redmineによるメール対応管理の運用事例 from Go Maeda

ただ、この仕組みも運用しているうちに問題点がわかってきました。

最も大きな問題点はメールのサブジェクトに依存した運用であることです。お客様がメールを送る際に、新たな用件のメールを以前やりとりしたメールの返信としてメールを作成されたために古いチケットに追記されたり、担当者が返信を行う際に誤ったチケット番号を記述して無関係のチケットに注記が追加されたりなどの問題が毎日のように発生していました。

メール返信時にチケット番号を入れ忘れないように注意したり、メールとRedmineの二つを見ながらサポートを行うというのも少し面倒でした。

Redmineチケットでの受付 (2014年3月〜)

メールとRedmineの連携による管理も前述のような問題点が明らかになってきました。また、お客様の増加に伴ってお問い合わせが一層多くなっており、サポートが追いつかずにお客様にご迷惑をおかけすることを防ぐために業務の効率化が必要でした。

そこで、サポート専用のRedmineを用意し、お客様にはメール経由ではなく直接Redmineのチケットを作成していただき、Redmineの注記でサポートのやりとりをする仕組みとしました。お客様がチケットを登録すると当社サポート担当者にメールで通知され、またサポート担当者がチケットに追記するとお客様にメールで通知されます。

Redmineをご存じないお客様にも難しそうな印象を与えないよう、Redmineの設定により画面の項目を絞り込んで一般的なメールフォームに見えるようにしています。

お客様は自分のチケットだけ、これに対してサポート担当者はすべてのチケットが見えるように設定しています。

以下がサポート担当者の画面です。「グループ条件」と「ソート順」の設定により、チケットをステータスごとに分類して更新日が新しいものを上に表示しています。

この仕組みを導入したことでサポート業務が大きく改善しました。

まず、サポート担当者としてはRedmine上だけで業務を進めることができるようになり、以前のようなメールとRedmineの両方を見るという手間がかからなくなりました。また、チケットでのやりとりはメールのような長い挨拶文をつけることはあまりなく実質的な内容に重きを置くため、どちらかというとチャットに近い感覚で迅速に対応が行えるようになりました。

そのような密度の高いやりとりが1件のチケット上で行われているためこれまでのやりとりも追いかけやすく、これも対応の迅速化・対応内容の正確化につながっています。引用も必要最小限でメールのように全文引用が行われることもないので、一層流れが追いやすくなりました。

お客様に対してはRedmineへのアカウント登録などのお手数をおかけしていますが、より早く正確なご対応に努めることで、お手数を上回るメリットをご提供できるよう努力しています。

このRedmineを使ったヘルプデスクシステムの詳細は、3月21日に大阪で開催された勉強会「第12回 RxTstudy」の発表資料で触れています。

事例から探る、Redmineの機能とよりよい運用 from Go Maeda

まとめ

ファーエンドテクノロジーではお問い合わせ件数の増加に対応するためにRedmineを使った仕組みを導入してきました。これによりサポート業務の効率化と、お客様に対してより早く正確なサポートを提供できるようになりました。

今回紹介したRedmineを使ったサポートの仕組みの構築は、いずれも当社が提供しているRedmineホスティングサービス「My Redmine」(月額税別8,000円〜)でも実現できます。導入をご検討の方がいらっしゃいましたら、ぜひお気軽にお問い合わせください。


ファーエンドテクノロジーからのお知らせ(2020/09/09更新)
オンラインイベント「Redmine Japan 2020」(9/18開催)への登壇および出展のお知らせ
2020年9月18日(金)にオンラインで初開催される「Redmine Japan 2020」に弊社の前田と吉岡が登壇します。
Redmineへのアクセスを制限する「IPアドレスフィルター」をオープンソースのプラグインとして公開
ファーエンドテクノロジーは、Redmine用プラグイン「IPアドレスフィルター」をオープンソースソフトウェアとして公開しました。
Redmineのクラウド版『My Redmine』の独自機能「チケットパネル」をオープンソースのプラグインとして公開
オープンソースのプロジェクト管理ソフトウェア「Redmine」のクラウドサービス「My Redmine」の独自機能として開発した「 チケットパネル」をオープンソース化・無償公開しました。
「テレワーク7割」支援 プロジェクト管理「My Redmine」を無料提供 10月末まで
政府による「テレワーク7割」要請への対応を支援。2020年8月中に「My Redmine」の無料お試しにお申し込みのお客様を対象に、10月末まで無料提供します。
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