前田です。今回はオープンソースのプロジェクト管理ツールRedmineの開発体制の話です。
RedmineはJean-Philippe Lang氏を中心に、たくさんの方々の貢献により開発されています。では、何人くらいが活動しているのか、Redmine 3.2.0の実績を分析してみました。
Redmineの開発はRedmine公式サイトのRedmineで管理されています。機能追加やバグ修正など何らかの変更がRedmineに加えられる場合、原則としては以下の4段階の流れとなります。
2015年12月にリリースされたRedmine 3.2.0では85の機能追加や修正が行われました。それぞれの変更には対応するチケットが存在し、その一覧はRedmine公式サイトで確認できます。
これらのチケットから前述の4段階にかかわった人々、具体的には以下に該当する方々を拾い上げて一覧(Excelファイル: issues.xlsx)にまとめました。
Redmine 3.2.0で採用された85件のチケットは53人が作成していました。意外なことに私が11件で1位でしたが、日本語訳のパッチ6件で数を稼いでいます。
チケットで機能要望やバグ報告を書いたりパッチを送ったりしてもらうのがRedmineの改善のもとになるので、些細なことでも何か気がついたことがあればぜひチケットを作っていただけるとありがたいです。
オープンソースソフトウェアで機能追加やバグ修正が実現するには誰かがコードを書く必要があります。
Redmine 3.2.0の85件のチケットのコードは18人によって書かれました。上位5人で全体の4分の3を占めています。コードを書く人はあまり多くないのがわかります。特に、全体の半数近くの39件をRedmineのオーナーのJean-Philippe Lang氏が書いているのが目立ちます。ほかの人が書いたパッチをJean-Philippeが書き直したものもカウントされていますが、それにしてもJean-Philippeが非常に多くの仕事をしていることがわかります。
パッチを書いてくれる人がもっと増えるとよいなと思います。
Target versionの設定というのは、次期リリースに含めるチケットの候補を選ぶ作業です。Redmine公式サイトにはおよそ4500件の未完了のチケットがあります。これらの中からパッチがほぼ完成しているものや対応が急がれるものを拾い上げ、Target versionを設定することでそのチケットが次期リリースの新機能・修正の候補になります。この一覧は公式サイトのロードマップ画面で参照できます。
Redmine 3.2.0を構成する85件のチケットのTarget versionを設定した人、すなわちチケットを拾い上げて3.2.0に取り込むことを誰が提案・決定したのかを集計したのが以下のグラフです。Target versionを設定する権限をもつ者は17人ですが、3.2.0ではToshi MARUYAMA氏とJean-Philippe Lang氏と私の3人のみでした。
この作業、たくさんのチケットを見て重複・関連するチケットがないか確認してパッチの動作確認をして、場合によっては自分でパッチを作ったりなど、結構時間がかかります。私の場合、最近は週に1件以上Target versionを設定することを目標としています。
次期リリースに含めることができそうなチケットがあれば、そのチケットにコメントなどしていただけるとチケットを探す時間を節約できて助かります。
コミット権限を持つ者がパッチをRedmineのソースコードに反映しリポジトリにコミットすることで、そのチケットの機能・修正が次期リリースに含まれることが確定します。
コミット権限を持っているのはToshi MARUYAMA氏の資料によると2013年時点では4人のようです。ただ、2014年10月以降はJean-Philippe Lang氏とToshi MARUYAMA氏の2人だけがコミットを行っています。Redmine 3.2においては8割以上の72件のチケットについてのコミットをJean-Philippe Lang氏が行いました。
Redmineはたくさんの人たちが協力することで開発されています。ただ、パッチ作成者やTarget version設定者のグラフを見ていただくとわかるように、現状ではオーナーであるJean-Philippe Lang氏が非常に多くの役割を担っていて人手が足りてるとは言えない状況です。
個人的には、以下の活動をしてくれる方が増えるとよいなと思っています。
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年末年始 休業のお知らせ(12/26午後〜1/4 休業) 年末年始は2025年12月26日(金)午後から2026年1月4日(日)まで休業いたします。 |
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My Redmine 2026 新春アップデートのお知らせ(RedMica 4.0対応) 2025年12月中旬にMy Redmine 2026 新春アップデートを実施します。 |
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請求関連書類がダウンロード可能になったことを通知バナーで確認できるようになりました 請求関連書類がダウンロード可能な状態になると、ご利用中のMy Redmineに通知バナーが表示されます。 |
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プロジェクト管理ツール「RedMica」バージョン 4.0.0をリリース Redmine互換のオープンソースソフトウェア 今日使える明日のRedmine「RedMica」のバージョン4.0.0をリリースしました。 |
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