MastodonでRedmineのコミュニティサイトを3週間運用した雑感

前田です。

先月中旬ごろからオープンソースの分散型SNS「Mastodon」が話題になっています。サーバさえ用意すれば誰もが自由に独自の方針のコミュニティを作れるのが面白いと感じていて、私も4月17日からRedmineのコミュニティサイト toot.redmine.jp を運営しています。

今回は、Mastodonで立ち上げたコミュニティサイトを3週間運用して感じたことを書いてみます。

Mastodonとは

Mastodonは、ドイツのEugen Rochko氏が開発したオープンソースのSNSサーバです。Twitterのような、短文でコミュニケーションを行うためのサイトを誰もが自由に立ち上げることができます。Mastodonで立ち上げたサイトをインスタンスと呼びます。

tootsuite/mastodon

mastodon - A GNU Social-compatible microblogging server

開発は1年以上前から行われていたようですが、日本では先月になって急に知られるようになりました。そのきっかけとなったのは、ちょうど1ヶ月前、4月10日に公開されたASCII.jpの記事『Twitterのライバル? 実は、新しい「マストドン」(Mastodon)とは!』であると言われています。

すでに多数のインスタンスが運営されていて、 https://instances.mastodon.xyz/ のリストによると、5月9日時点で世界で1766インスタンスが稼働し62万人が参加しているそうです。 日本のマストドンインスタンスの一覧 に掲載されている日本向けのものだけで300以上あります。趣味や地域など特定分野に特化したものが目立つのは、誰もがインスタンスを立ち上げられるMastodonならではでしょう。

利用者は自分が関心がある分野のコミュニケーションが行われているインスタンスに参加して、自分が思っていることを書いたり、ほかのユーザーの書き込み(トゥート)を見たり、会話したりします。

Mastodonの大きな特徴がほかのインスタンスとの連係です。「リモートフォロー」と呼ばれる機能を使えば、ほかのインスタンスのユーザーの書き込みを見たり返信を送ったりできます。自分のインスタンス以外にも世界が広がるのがまさにインターネット的だと感じます。

どこか1つのインスタンスにユーザーを作れば世界中のインスタンスのユーザーとやりとりができるという点は、電子メールにも似てると感じました。電子メールの場合、1つのサーバにアカウントがあれば(メールアドレスが1個あれば)、世界中の人々と電子メールのやりとりができます。

MastodonでRedmineのコミュニティサイトを作ってみた

私がMastodonを知ったのは、日本のマスメディアで初めて紹介された3日後の4月13日(木曜日)の夜です。その時点ではすでに mstdn.jp の急成長が話題になっていました。そしてさらに4日後の17日(月曜日)に、Mastodonで作ったRedmineのコミュニティサイト「toot.redmine.jp」の運営を始めました。Redmineのユーザー同士で情報交換や相談ができる場を作ることを目的としています。

toot.redmine.jp

オープンソースのプロジェクト管理ツール「Redmine」の利用者同士で、Redmineやその周辺のツールの活用・最新情報、プロジェクト運営などについて語りましょう。 [運営者] ファーエンドテクノロジー株式会社 総務大臣届出 電気通信事業者 (届出番号 F-20-668)

Mastodonについて調べるうちに、どうやらTwitterのようなサイトを自分で持つことができるものだということが分かってきました。そこで思ったのが「Redmineのユーザー同士が交流するサイトを作れる」ということです。

以前から情報交換や相談が気軽にできる場があればRedmineの普及に貢献できるのではないかと以前から考えていました。実は1〜2年ほど前にはLibreOfficeの質問サイトに触発されて、AskbotDiscourseを使ってRedmineの質問サイトを立ち上げようとしましたが、諸事情により中断していました。


LibreOfficeの質問サイト

そのような背景もあって、Mastodonを知れば知るほどRedmineの話をするインスタンスを立ち上げるべきという思いが強くなってきました。ほかのインスタンスともつながる分散型という点もいかにもインターネットの思想に合っているように感じて気に入りました。

そして16日(日曜日)にMastodonサーバの構築を始めて、17日(月曜日)にRedmineの交流サイト「toot.redmine.jp」の運営を始めました。


toot.redmine.jp への最初の投稿

3週間運営して感じたこと

公開からおよそ3週間たち、5月9日時点のユーザー数は133人、トゥート数(書き込み数)は584件となりました。現時点ではまだ書き込みが多くないのですが、これまでほかの場ではなかなか出てこなかった話題で盛り上がることもできており、全体的には始めて良かったと感じています。

現時点での雑感を記録しておこうと思います。

Redmineのことばかり書いててもよい場ができて良かった

まず、Redmineのことを延々書き続ける場ができたのがうれしいです。TwitterやFacebookのアカウントはいろいろな分野の方にフォローしていただいているので、あまりRedmineのことばかりたくさん書くのは気が引けます。一方、 toot.redmine.jp はRedmineに関心がある人が集まっているので、心おきなくRedmineのことが書けます。Redmine関係でなにか行動したり思い浮かんだりしたことをどんどん書いています。

前田 剛 / MAEDA Go - toot.redmine.jp - Redmine利用者のコミュニティサイト

redmine.org メンバー / 「入門Redmine」著者 / Redmine.JP 運営 / ファーエンドテクノロジー株式会社 代表取締役

Redmineについて濃い話ができる場ができて良かった

Redmineに関心がある人が集まっている場ならではの、Redmineについてのいろんな話ができるようになったのもうれしいです。例えば以下のような話をする機会、これまではなかなかありませんでしたが、毎日のようにできるようにました。

ローカルタイムラインがもっとにぎわって欲しい

ユーザーがもっともっと増えればと思います。3週間でやっと130人を超えたところです。もっとたくさんの人に参加してもらって、ローカルタイムラインがもう少し活発になればなと思います。

書き込みをしてくれる方がまだ少ないうちは、インスタンスの管理者が随時話題提供して場を盛り上げる必要があります。今は私のRedmine関係の活動や考えたことを書くことが多いですが、いろんな方にとって魅力的な場となるよう、もっと広い話題をしないといけないと思っています。

Redmineの利用や運用に関する相談なども気軽にしてもらえる雰囲気になればとも思っています。

連合タイムラインの品位を維持する活動が必要

想定外だった作業が「連合タイムライン」の品位の維持です。

Mastodonには「ローカルタイムライン」と「連合タイムライン」の2つのタイムラインがあり、ローカルタイムラインには自インスタンスのユーザーの書き込みが、連合タイムラインにはローカルタイムラインの内容に加えて自インスタンスのユーザーがフォローしている他インスタンスのユーザーの書き込みも流れます。

toot.redmine.jp のユーザーの書き込みはまったく問題ないのですが、他インスタンスのユーザーの書き込みの中には場の品位を損ねる書き込みが散見されます。そのような書き込みを見つけたら、そのユーザーの書き込みが今後はタイムラインに表示されないようアカウントの停止処理を行っています。

自分が見ていて楽しく、参加者のみなさんに安心して見ていただける連合タイムラインの維持がMastodonの運用では重要だと感じました。


サスペンドされたアカウント

Mastodonの管理画面からアカウントをサスペンドするのは対象アカウントを探すのが面倒で時間がかかるので、サーバ上のコマンドラインで素早くサスペンドできるスクリプトを作りました。

今後の取り組み

もっともっと多くのRedmineユーザーのみなさんに参加いただいて、Redmineで困ったらまずは toot.redmine.jp で相談してみる、とみなさんに思ってもらえるようになればと思います。そのためには、多くの方に知っていただくための広報や、参加したいと思っていただけるような魅力的な場を作っていく努力が必要だと考えています。

ぜひご参加を!

Redmineに関心がある方や利用している方は、ぜひ toot.redmine.jp に参加してみてください。Redmineの運用についてユーザー同士で相談したり、最新のRedmineの開発状況を知ることができます。

toot.redmine.jp

オープンソースのプロジェクト管理ツール「Redmine」の利用者同士で、Redmineやその周辺のツールの活用・最新情報、プロジェクト運営などについて語りましょう。 [運営者] ファーエンドテクノロジー株式会社 総務大臣届出 電気通信事業者 (届出番号 F-20-668)

下記URLにアクセスすると、アカウントを登録する前にローカルタイムラインに流れている内容を試しに眺めてみることもできます。

toot.redmine.jpのローカルタイムラインをちら見

一緒にRedmineの話題で盛り上がりましょう。