mruby Girls Matsue 1stに参加しました


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今回のブログ担当は石川です。 2025年11月8日(土)に松江で開催されたmruby (PicoRuby) を体験できるワークショップ mruby Girls Matsue 1stに参加したので、参加した感想を書きます。

mruby Girlsとは?

mrubyは組み込み機器やアプリケーションへの組み込みを目的として開発された軽量なRubyの実装で、PicoRubyはmruby/cと独自のコンパイラを組み合わせ、小さなマイコン上でも動作するよう設計されたRuby処理系です。mruby Girls Matsue 1stは、プログラミングの経験がある女性にLEDや加速度センサーなどのさまざまなデバイス制御を体験し、自分だけのものを作る楽しさを感じてもらうことを目的としたワークショップです。女性向けのmrubyイベントとしては初の開催でした。

11月6日(木)、7日(金)に開催されたRubyWorld Conference 2025でもPicoRubyに関するセッションが複数あり、注目を集めていたなかでのワークショップだったので、わくわくしながら参加しました。


ウェルカムボード

午前のワークショップ

会場に着くと、早速ESP32ベースのマイコンであるATOM Matrixが配布されました。こんな小さなデバイスでプログラムが動くのか、、改めてすごい、、と思いました。

まず最初に、オーガナイザーの方からイベントの説明を聞きました。次にまつもとゆきひろさんのトークでした。mrubyの歴史や、mruby/cやPicoRubyとの関係などについてお話を伺いました。

その後、午前中はほとんど環境構築で終わりましたが、手順がわかりやすく整理されていて、ほぼ詰まること無く終わらせることができました。

手順は ワークショップガイド mruby Girls で公開されています。


シリアルモニターが起動したらPicoRubyという文字が表示されます

irbも使えて、1行ずつコードを打ち込んで動作確認もできます

ランチ

参加者、コーチ、オーガナイザー、見学者の方々と一緒にランチをいただきました。 わたしの推しランチスポットである庵タンドールさんへ行き、おいしい日替わり定食を食べながら、ワークショップやRubyに関する話題でみなさんと盛り上がりました。


ランチの様子

午後のワークショップ

午後からは実際にコーディングを行いました。まずはサンプルコードを使って各センサーやLEDを動かしました。組み込みにおけるHello, WorldことLチカ(LEDをチカチカさせること)ができた瞬間の嬉しさは、予想を越えて格別なものでした。 (LEDや6軸モーションセンサーをESP32で扱うためにgemを使ったのですが、リポジトリ名を見るにgemの作者さんがmruby Girlsの会場に全員いてなんて贅沢な環境...!と思いました。)

ATOM Matrixに搭載されたLEDは5×5の25マスあって、特定の位置のLEDを指定した色で光らせることで文字を書いたり、ルビーのイラストを描いたりできました。


サンプルコードを動かしてLEDを光らせた様子(ルビーのイラスト)

一通り動かした後、「PicoRubyといろいろなセンサーを組み合わせて自分だけのガジェットを作ってみましょう!」ということで、各自アイデアを出してコーディングに取り組みました。 わたしは普段あまり触ることのない6軸モーションセンサーを使ってみたいと思い、

というミニゲームを作りました。


ミニゲームを実行する様子の動画

普段Webアプリケーションを作っているときは、コードを書いたらすぐに動きを確認できるのに対して、今回のような組み込みデバイスでは、その都度コードをマイコンに書き込む時間があり、毎回「動いてくれーー!」と祈りながら待っていました。

また、デバッグが普段の開発と比べて難しく感じていたのですが、オーガナイザーのchobishibaさんより、

などのアドバイスをいただき、なんとかバグを潰して動くコードを書くことができました。

発表会

最後に、参加者がそれぞれ作ったものを発表しました。LEDにカラフルでかわいいイラストや自分のイニシャルを描画している人、ボタンを押すとじゃんけんの手が表示される仕組みを作っている人などいろいろで、「そんなことできるんだ!」という発見がたくさんあって面白かったです。

普段Rubyを仕事で使っている人から初心者まで幅広い層が参加していたのですが、充実したサンプルコードやコーチの皆さんのサポートのおかげで、みんな最後まで楽しく取り組めていたように思います。

また会場では、前日のRubyWorld Conference 2025で発表されたchobishibaさんの作品(物理センサーを操作するとリアルタイムにビジュアルに反映される)や、bashさんの作品(振ったりDJコントローラーを操作したりすることでLEDの色が変わる)の実物を触らせていただくことができました。こうやって動くものを作れたら楽しいだろうなあと刺激を受けました。

感想

とにかく楽しかったです!
家に帰ってからも、6軸モーションセンサーを使ってデバイスを傾けながら操作する迷路が作れそうだなとか、やってみたいことがたくさん浮かんできました。スポンサー企業様のおかげでATOM Matrixを持ち帰ることができたので、またいろいろ試してみたいと思います。

今回のワークショップを企画・運営してくださったオーガナイザー、コーチ、スポンサー企業の皆様、ありがとうございました!

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