ファーエンドテクノロジーが開発に協力するオープンソースのプロジェクト管理ツール「Redmine」の2019年9月〜12月における開発状況です。
Redmineの開発協力を行なっている弊社エンジニアがRedmineの「注目している新機能」、「自分が開発したイチ押し機能」や「開発に取り組んでいる機能」などを中心に、新機能を紹介します。
開発 | #32052:画面右上の検索ボックスにチケット番号のオートコンプリートを追加 |
開発 | #31879:新たなフィルタ演算子「前方一致」「後方一致」の追加 |
開発 | #32169:Wiki記法クイックリファレンスに詳細リファレンス内のセクションへのリンクを追加 |
開発 | #32856:作業時間を棒グラフで表示 |
開発 | #32818:プロジェクト一覧の表示形式の初期設定を「リスト(テーブル)形式」に設定可能に |
協力 | #32628:優先度の高いチケットの通知のみを受け取る |
ファーエンドテクノロジーによるRedmineへの貢献
Redmineは、オープンソースのプロジェクト管理・タスク管理ツールで世界中のエンジニアの貢献によって開発が行われています。また、ファーエンドテクノロジーでは、オープンソースであるRedmineの開発に10年以上協力しています。 また、弊社では、Redmineをクラウドで利用できるサービス「My Redmine」を提供するほか、ドイツ発のRedmineベースのプロジェクト管理のクラウド「Planio」について日本国内のサポート・プロモーションを行なっています。Redmineの現在の最新バージョンは、2019年12月20日(中央ヨーロッパ時間)にリリースされたRedmine4.1.0です。前回のメジャーバージョンアップ4.0.0から約1年ぶりのリリースとなりました。
ファーエンドテクノロジーでは、Redmine4.1.0に追加された機能のうち、全体の55%にあたる137件のパッチが採用されました。これまでのリリースの中でも最も多い採用数となります。
弊社代表の前田もRedmineの開発メンバー(コミッター)として、82%のパッチをRedmine公式のリポジトリ内にコミットしました。
現在は、次期メジャーバージョンであるRedmine4.2.0やマイナーバージョンアップの4.1.1 / 4.0.7 の開発が進められています。
2019年9月〜12月にファーエンドテクノロジーがRedmineの開発に協力した機能のうち、イチ押しの新機能をご紹介します。
#32052 Auto-complete issues #id in search form
右上の検索用入力欄の中で#に続けてチケットの題名やidなどを入力すると、当てはまるチケットの候補を出す機能を開発しました。候補の中からチケットを選択すると、そのチケットのidが入力欄に入ります。(Redmine 4.1.0)
この機能を活用することによって、
「キーワード」を入力 > 検索 > 検索結果表示画面が開く > 検索結果の中から目的のチケットを選ぶ > チケットの表示画面が開く
という流れのところを
「#キーワード」を入力 > 出てきた候補の中から適切なチケットを選択 > 検索 > チケットの表示画面が開く
のように画面の移動を少なくすることができます。
#31879 "starts with" and "ends with" filter operators for string values
チケットのフィルターで文字列項目(題名 など)に対して、前方一致・後方一致検索が行えるようになりました。(Redmine 4.1.0)
#32169 Add links to the detailed Wiki formatting help in Quick Reference
「Wiki記法 クイックリファレンス」に詳細リファレンス内の該当セクションへのリンクがつきました。詳細リファレンスの存在に気づかれないことがあったので目立つようにしました。よりRedmineを使いこなすのに役立ちます。(Redmine 4.1.0)
#32856 Bar charts in the spent time report
作業時間の集計表を棒グラフで可視化する機能を開発しました。集計結果をグラフで確認できるようにすることで、例えばある期間における作業時間の増減や担当者ごとの作業時間の状況をより直感的に把握することが可能となります。
弊社エンジニアが開発に取り組んでいるRedmineの機能を紹介します。
#32818 Add a system settings for default results display format of project query
プロジェクト一覧の表示形式の初期設定を「リスト(テーブル)形式」に設定可能にする機能を開発中です。Redmine4.1からプロジェクト一覧の表示形式を「ボード形式」か「リスト形式」か選択できるようになりましたが、初期設定は「ボード形式」に固定されていました。
弊社エンジニアが注目している機能をピックアップします。
#32628 Notify users about high issues (only)
Planioの https://support.plan.io/news/167 相当の機能です。優先度が通常より高いチケットについては個人設定の内容にかかわらずメール通知を受け取ることを選択できるようになりました。通常の通知に加えて優先度の高いチケットの通知をすべて受け取ったり、もしくは通常は通知を受け取らず優先度の高いチケットの通知のみを受け取るなど、より柔軟な受信設定ができるようになります。(Redmine 4.2.0)
自分がRedmineのテーマやプラグインの開発をしていると「この要素の色を変えたいのにidも独自のclassもないから区別に困る!」ということがよくあるので、区別の付きにくい要素にclassやidを追加していくという作業を新機能開発の合間にやっていこうと思います。
チケットのステータスを「カンバン」形式で表示、ドラッグ&ドロップで変更するための機能を開発したいと考えています。当社が開発・公開しているRedMicaで動作するプラグインとして開発に着手し、将来的にはMy Redmineでお客様にお使いいただける便利な機能に育てたいと考えています。
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社員研修に伴うサポート体制変更・休業のお知らせ(5/20〜23) 社員研修に伴い、5月20日〜23日はサポート体制の変更および休業とさせていただきます。 |
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オープンソースカンファレンス2025 Nagoyaに弊社代表の前田が登壇(ブース出展あり) オープンソースカンファレンス(OSC)2025 Nagoyaに弊社代表の前田が登壇。『Redmineの意外と知らない便利な機能(Redmine 6.0 対応版)』をテーマに発表します。 |
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エンタープライズプラン向け「優先サポート」を開始 My Redmineでは、エンタープライズプランをご契約のお客様向けにサポート対応を優先的に行う「優先サポート(プライオリティサポート)」を開始いたしました。 |
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プロジェクト管理ツール「RedMica」バージョン 3.1.0をリリース Redmine互換のオープンソースソフトウェア ファーエンドテクノロジー株式会社は、2024年11月19日(日本時間)、Redmine互換のプロジェクト管理ソフトウェア「RedMica 3.1.0」をリリースしました。 |
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