中国の小中高生向けオンライン教育プラットフォーム「国家中小学智慧教育平台」がすごい


前田です。

最近、中国の小中高生向けオンライン教育プラットフォーム「国家中小学智慧教育平台」を知りました。ここで公開されているコンテンツが大変充実していることに感心したのと、私のような中国語の学習者には有用だと感じたので紹介します。

国家中小学智慧教育平台とは

国家中小学智慧教育平台は、中国教育部(日本で言えば文部科学省にあたる)が運営している、中国の小中高生向けオンライン学習プラットフォームです。オンラインでの教育に詳しい方向けに一言で言えば、中国政府による初等中等教育MOOC(Massive Open Online Course; 大規模公開オンライン講座)です。

MOOCといえば、日本においてはJMOOC、世界ではCourseraedXが有名ですが、初等中等教育を対象としたものは少ない気がします。

国家中小学智慧教育平台は名称に「中小学」とあるため日本語で考えると小学生と中学生のみが対象のように見えますが、中国では「初中」と「高中」がそれぞれ日本の中学校と高校にあたるので、「中小学」で小中高を含みます。

児童・生徒向けに加え、保護者向けや教職員向けのコンテンツも公開されています。


中国の小中高生向けのオンライン教材を提供する「国家中小学智慧教育平台

実は国家中小学智慧教育平台は「智慧教育」(Smart Education of China)というWebサイトの構成要素の一つです。智慧教育には国家中小学智慧教育平台のほか、国家职业教育智慧教育平台(職業教育)、国家高等教育智慧教育平台(大学レベルの教育)も含まれます。

このうち日本から簡単に利用できるのは実質的には小中高生向けの「国家中小学智慧教育平台」だけです。残りの二つは受講するにはアカウント登録が必要で、アカウント登録には中国の携帯電話番号でのSMS認証が必要なので、中国在住者以外には利用のハードルが高いです。


総合的なオンライン学習プラットフォーム「智慧教育」(Smart Education of China)内に「国家中小学智慧教育平台」がある

小学校・中学校・高校の教科書のPDFが無料ダウンロードできる

なんといってもすごいのが、トップページから电子教材 (電子教材)のコーナーに進むと全教科全学年の教科書のPDFデータがダウンロードできることです。教科書会社の選択もできます。

無料でPDFが公開されていることで、違う学年の教科書を見たり、自分が履修していない教科のものを見たり、大人が復習のために高校の教科書を改めて読んだり、そういったことが気軽にできます。教科書会社の商売とどう折り合いをつけているのか気になりますが。

私は中国語の勉強のために小学校の「语文」(国語)の教科書を読んでいます。中国の方なら誰もが知っているであろう物語や詩を通じて言葉の勉強をすることは、文化を理解する助けになりそうな気がします。


教科書のダウンロード画面

曹操の息子の曹沖が象の重さを量る方法を答える話。小学二年生の国語の教科書に登場
出典: 人民教育出版社「义务教育教科书 语文 二年级 上册」

教科書に沿った授業動画が大量公開

トップページから「课程教学」へ進むと教科書の内容に沿った授業の動画を見ることができます。すべての教科書に対応した動画が公開されているわけではないようですが、それでもメジャーな教科は概ね動画が用意されているようです。

仮に感染症の蔓延で学校が休みになってしまってもネット環境があれば自宅である程度は勉強できそうです。


中国語の学習にも活用できる

中国語を勉強している人にとっては国家中小学智慧教育平台の教科書や動画を中国語の学習に活用できます。特に私のような初級レベルの学習者にとっては小学校低学年向けの教科書は中国語学習教材として優れていると感じます。

まず、単語の勉強に役立ちます。低学年向けの教科書であっても、私のレベル(中国語の検定試験の一つであるHSKの4級には合格)だと知らない単語がかなり出てきて勉強になります。自分の中国語のレベルが小学生に遠く及ばないことを改めて思い知らされることになりますが…。

低学年向けの教科書には多くの漢字にピンインが振ってあるので、音読の練習にも好都合です。ピンインとは中国語の漢字の発音を記述する記法で、日本語における振り仮名のようなものです。

授業動画はリスニングの練習に役立ちます。低学年向けの授業であれば比較的平易な表現が使われていて聞きやすいです。教科書で学んだ単語が次々と出てくるので単語を覚えるのにも役立ちます。

さらに、国家中小学智慧教育平台とは別のサイトですが、中央人民広播電台(中国国営のラジオ局)のサイト内にはアナウンサーによる语文の教科書の音読のお手本があるので、それを聞いてリスニングの練習をしたり音読の練習の参考にすることもできます。

まとめ

中国の小中高生向けのオンライン学習プラットフォームは大量の教科書や授業動画が公開されていて、児童生徒の自学自習に大いに役立ちそうだと感じました。長期間学校に行けない状況が発生した場合のほか、風邪を引いて1日だけ休んだといったときなども、こういう仕組みがあると安心できます。

日本の文部科学省やデジタル庁にも期待したいところです。

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