前田です。今年2月に3年ぶりの海外旅行で台湾に行ってきましたが、それから5ヶ月、また台湾に行ってきました。今回の目的はCOSCUPという毎年夏に台北で開催されるオープンソースのイベントでの発表です。
COSCUPではRedmineの紹介を行いました。発表で使用する言語は原則として中国語か英語なのですが、私は以前から中国語を勉強しているので、中国語での発表にチャレンジしてみることにしました。
今回のブログでは、中国語初級者の私がCOSCUPでの発表のためのスライド作成で工夫した点を紹介します。
COSCUP(Conference for Open Source Coders, Users and Promoters)は、台湾で開催されるオープンソースに関するカンファレンスです。2006年から毎年開催されていて、今年のCOSCUP 2023は7月29日と30日に台北市の台湾科技大学で開催されました。
開催規模が非常に大きく、COSCUP 2023では319人の発表者による356もの発表が行われたそうです。
🔥 Exciting news! COSCUP 2023 Schedule Announcement is here! 🎉 Join us for an incredible lineup of 356 talks by 319 speakers!
— COSCUP (@coscup) July 25, 2023
👀 Check out all the talks: https://t.co/EzB5rzboRw
Here are some FAQs we've prepared for you:
📌 How can I participate?
COSCUP 2023 is free of charge!… pic.twitter.com/jK7zx4A4qq
開催1日目の午前中に "Get an issue tracker for your organization with Redmine, an open source project management software" というタイトルで、オープンソースのプロジェクト管理ソフトウェア「Redmine」の紹介をしました。
タイトルは英語ですが、発表は中国語で行いました。英語ではなく中国語で発表することにした理由は2つあります。まず、台湾の方々にとっては下手な英語よりも下手な中国語のほうがまだ理解しやすいであろうということ、そしてもう1つはせっかく中国語を勉強しているので中国語での発表に挑戦してみようと考えたということです。
私が中国語の学習を始めたきっかけは2018年2月に出張で中国に初めて行ったことです。その後短い間隔で続けて中国に行く機会があったのですが、中国語がわからないと現地で不便なことが多かったので、その年の夏ごろから中国語の勉強を始めました。
今年で中国語を勉強し始めてからもう5年にもなるのですが、現在のレベルはまだ初級レベルで、簡単な会話がなんとかできるというレベルです。
出張で中国に行くことはおそらく今後はないので、今は完全に趣味で勉強を続けています。
COSCUPでの発表のためのスライドづくりでは、参加者には台湾の方々以外に日本人など外国人も含まれること、そして私の中国語能力が高くないことなどを踏まえて、いくつかの工夫をしました。それらの工夫を紹介します。
発表時に話す言語は中国語ですが資料は英語で作成しました。COSCUPには台湾の方々だけではなく外国人の参加者もいるためです。特に私が発表するのは "Open Source People Network (OSPN) Japan Special track" という日本人発表者のためのトラックであり、発表中にはほぼ確実に日本人がいるであろうと考えられました。
ただ、Redmineの画面のスクリーンショットは繁体字中国語の画面を使いました。Redmineに繁体字中国語の画面が用意されていることを伝えるためです。
スライドには中国語と英語の字幕をつけました。話す中国語の内容をすべて字幕にして、さらにその中国語の英語訳をつけました。
中国語の字幕の目的は私の発音や声調の誤りで内容が伝わらない場合に字幕で補ってもらうためです。また、もう1つの目的として、私が字幕を読みながら発表できるようにするということもあります。英語の字幕は中国語を理解しない人向けです。
中国語の字幕では繁体字中国語用のフォントである「PingFang TC」を使用しました。
PingFangはmacOSのデフォルトの中国語フォントで、繁体字の「TC」のほか、簡体字の「SC」、繁体字(香港)の「HK」が用意されています。macOSの「言語と地域」の設定で「繁體中文」を追加すると使えるようになります。
中国語を表示するときには中国語用のフォントを使うことが必須です。ヒラギノ角ゴシックなど日本語用のフォントを使うと、一部の文字が日本語の字形で表示されたり句読点が正しくない位置に表示されたりして、繁体字中国語としては大きな違和感がある表示になってしまいます。
字幕は英語字幕を作成し、その英語字幕をもとに中国語字幕を作りました。
英語字幕は普段から使っているDeepLを使いました。訳文の表現の微調整をしやすいと感じています。
中国語への翻訳は、日本語を直接中国語に翻訳するのではなくDeepLが出力したものを元に微調整して完成させた字幕用英文をGoogle翻訳を使って中国語にしました。日本語を直接中国語に翻訳させない理由はより良い訳文を得るためです。DeepLもGoogle翻訳も日本語を直接中国語に翻訳しているのではなく一旦英語を経由していると思われる動きをしています。例えば「コウモリとバット」という日本語を中国語に翻訳させると、どちらのサービスも「蝙蝠和蝙蝠」(コウモリとコウモリ)という訳文を出力します。想像ですが、一旦英語の "bat and bat" に訳してからそれを中国語にしているのだと思います。表現を微調整した後の英文を入力することで、より適切な中国語に翻訳されることを期待しました。
英語から中国語の翻訳ではDeepLではなくGoogle翻訳を使ったのは、DeepLが簡体字中国語には対応しているものの台湾の繁体字中国語に対応していないためです。
このようにしてスライドを準備したのですが、英語と中国語の対応に時間がかなりかかってしまい、肝心の内容そのものは改善の余地が大いにあるものとなってしまいました。また、スライドは期間の余裕を持って準備に着手したつもりでしたが結局は当日の朝でも変更を加えていた有様で、その結果発表のための練習時間が全く不足した状態で本番に臨むことになりました。普段の日本語での発表とは勝手が違うことを過小に見積もっていたと言えます。
ただ、海外のイベントで初めて発表するという初めての経験ができたことは良かったと思います。
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