3行で言うと…
社内SNS を使用して組織内のコミュニケーションを活発にしようという取り組みが紹介されて久しいです。SNSというワード自体、最近では説明も要らなくなってきました。最近はグループチャットと呼ばれる事もあります。
私がインターネットに触れ始めた頃、メールではいたずらに文字数を増やさないように挨拶文などは書かない事がマナーでした。が、いつの間にかメールの最初は相手や自分の名前、その次に挨拶を書くということが常識とされ、本当に伝えたい内容以外に気を遣うツールになってしまいました。
顧客や取引先など社外とのコミュニケーションはそれでも良いのですが、社内のメンバーやプロジェクトチーム内部などではより活発にコミュニケーションをとりたいですよね。またツールをメールと分けることで誤って非公開のドキュメントを外部の方に渡してしまうことなども防げそうです。
弊社ファーエンドテクノロジーでは以前よりメールでのコミュニケーションが決して良い方法とは考えてなかったため、お問い合わせ・ホスティングサポートをWeb化(Redmineを使用したサポートサイト)するなどの取り組みを行っています(参考: ファーエンドテクノロジーのメール対応の仕組みの変遷)。
チームコミュニケーションについても同じような取り組みをしてきました。
(※今回記載しているサービスについてのコメントは利用当時の状況であり現在とは異なっている可能性があります)
実はこの頃はまだ私は会社には居なかったのですが、弊社のとあるプロジェクトに参加しておりプロジェクトのメンバーとして利用させていただきました。ちょっとした雑談を気軽に書き込んだり、連絡しなければいけない内容について ゆるーいリアルタイム感 でやりとりをしていました。
過去の記録を見ると2011年10月に弊社のyouRoomに加わらせていただいたようです。
次に利用を始めたのが Yammer です。2013年8月ごろから使い始めました。Microsoftさんが開発企業を買収され話題になったことから存在を知り試して見ました。
youRoomから移行することになった最も大きな理由はPC向けのデスクトップアプリの存在でした。 Webアプリは利用側から見ると常に最新版のアプリケーションが利用出来ることやアプリインストールが不要なため利用者環境の差が小さいなどのメリットもあり合理的な面も多いのですが、よりリアルタイムにコミュニケーションを取るためにはそのサイトを常にWebブラウザで開いている必要があります。
「えーブラウザ開いておけばいいだけじゃん!」
って声も聞こえそうですが、社内には様々な方がいらっしゃり、その業務やPCの使い方など各々が使い易いやり方というのは異なります。一つのブラウザでものすごーくたくさんのタブを開いている方もいらっしゃれば、タブブラウジングが苦手な方もいらっしゃいます。あとPCへのログイン時に起動・サービスログインしておけば仕事中は常に連絡が取れる状態なのでデスクトップアプリはそういった面でとてもありがたいです。
とても使い易かったのですがデスクトップアプリの提供を終了するとの通知があり他のサービスへの乗り換えを検討しなくてはいけなくなりました。 (現在はまた提供されているようです)
2014年6月まで使用しました。
Hipchat | グループチャット、ビデオ、スクリーン共有 | Atlassian
Yammerは良かったのですが、上記のような理由からさらなる移行先の検討を始めました。Yammerの利用を止めるまでに3,4のサービスを試していた覚えがあります。
いくつかのサービスを試用してみた結果最終的に HipChat を採用しました。
選定要素としては、
などです。
HipChatを選んだ理由としては、シンプルさとAPI連携だった記憶があります。PCにもスマートフォンにもアプリがありましたが、当時は動作がおかしい場面も結構ありました。それでも他のサービスにはスマートフォンアプリは無いものも多数ありましたので、そういう面では一歩先を行っている感じがありました。 また書き込みについて直後であれば s/ABCD/abcd/
を書き込むと直前の書き込みのABCDがabcdに書き換わるという 関係者好み の仕様もありなかなか面白かったです。
今回書いたサービスはリファインを重ね今もまだサービス提供中のようです。たまたま評価当時でのサービスやアプリケーションの出来具合で判断したので今選定し直すと他のサービスを選択した可能性もあります。
HipChatはアプリの完成度も次第に高くなり、おおよそ満足していましたが、
などが気になっていました。
添付ファイルの扱いについては添付したファイルに某他社クラウドサービスのURLが付与されるなどが気になったため、重要度に関係無くファイルの添付は禁止にしていました。
Stride | Group messaging & video meetings for teams
現在は Stride を使用しています。HipChatから乗り換えたのではなく、HipChat提供元のAttrasianさんのサービスラインナップの整理によりSNSサービスがStrideに集約されることになり移行されたものです。
HipChatと比較すると
などなどHipChatにできてStrideに出来ないことはおおよそ何も無さそうです。またHipChatでは有料版のみ可能であったビデオチャットも無料版で使用出来るようになりました。
メールでのコミュニケーションを排したい気持があったのですが、見事にメールを通知としての利用以外ほとんど使用していません。特に顧客サポートを含め社内業務に関わる連絡はRedmineとStrideでおおよそ完結しています。RedmineとStrideのどちらを使用すべきかなどのガイドラインなどは設けていませんが、自然とファイルの添付や業務上の重要な活動はRedmineで、相談や軽いコミュニケーションはStrideでと棲み分けができている感じがします。在宅の社員もいますので、お知らせ的な内容からちょっとした雑談・相談などのコミュニケーションとしてとても利用しやすいと感じています。
もし今何もない状態から選定したら Slack という選択をしていたかもしれません。
人々の働き方を変える、次世代のビジネスコラボレーション ツール | Slack
Slackの登場は結構大きな影響がありましたね。
Slackに対してはとても高い評価をしていますが、既に他のサービスに一応の評価を行い利用を始めていたため乗り換えはしませんでした(一応会社のワークスペースは取得済みで、非公式に一部ユーザで使用しています)。
しかしSlackへの一般的な評価が高いおかげで他社のサービスにも影響があり、HipChatからStrideへの移行が行われたのではと想像しています。Yammerにも影響があったというような話題もWebで見かけることがあります。
同じ会社で同じ目標に向かって取り組む社員同士とはいえ、なかなか声に出して相談など行いにくい場面も多々あります。上司がその場にいればよりそういう場面も多いのではないでしょうか。またチョットした声がけや冗談などわざわざ声に出して皆の業務の邪魔をするのもどうかなという時もあります。企業文化にもよりますが、ゆるーいリアルタイムのコミュニケーションで都合の良さを上手く使えるととても良いツールになります。SlackクローンのOSSなどもありますので、クラウドサービスが採用できない会社などではそういった物をオンプレミスで使われるのも良いかもしれません。
情報の記録に使用しない
弊社としては今後もStrideを使い続けると思いますが、この数年でこれだけのサービスを渡り歩いていますので、突然また探さなければいけない状況になるかもしれません。
基本的に書き込みを違うサービスへの移行することはできないので保存が必要な情報はWikiなど別の所へ保管されるのが良いと思います。
グループ作成・削除のルールを作る
どのサービスでもグループを作成しメンバーを割り当てる事ができると思いますが、部署や役職など人でグループを作るのか、プロジェクト毎に人を割り当てるのかは決めておいた方が良いと思います。
プロジェクト単位でグループを作成すると関係者のみのグループとなるため発言は活発になりますが、グループの作成や削除という運用の手間が増えます。またグループ数がとても多くなるので、間違えて違うグループに書き込むミス(いわゆる誤爆)も増えますのでグループを増やす過ぎない工夫も必要になると思います。
メンバー割り当てを工夫してみる
またグループに割り当てるメンバーの工夫も面白いと思います。
非公開(メンバー以外にやりとりを伝えるべきでない)グループは必要最低限のメンバーにすべきです(アクセス権付与の原則)が、その他の(社内)公開可能なグループについてはできるだけ多くのメンバーが関与できるようにしたほうが良い気がします。多くの方々の感覚を取り込むことでそのグループでのやりとりが活性化すると面白そうですよね。あと、あえて役職者はメンバーから外すというのも面白いのではないでしょうか。
対話のコミュニケーションも大切に
そして文字でのやりとりは記録も残りますし合理的ではありますが、ニュアンスを伝えにくかったり記憶に残りにくかったりします。
特に話題が込み入ってきそうな時は実際に話し合う時間を作った方が良いと感じています。
文字でのやりとりが都合良いものはチャットを使いつつ、人と人ですので口頭でのコミュニケーションも大事にするように心がけて欲しいです。
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