ファーエンドテクノロジーはRedmineにどう関係しているのか


My Redmine

前田です。1年前の7月は中国語の勉強のために深圳大学に留学していました(関連記事)。今は新型コロナウイルスの影響で中国どころか東京に行くのも難しくなってしまいました。やりたいことがあれば、やれるときにやっておくべきだと感じています。

ファーエンドテクノロジーとRedmineの関係が気になりますか?

さて、先日Googleを使っていて気がついたのですが、検索ワードに「ファーエンドテクノロジー」を入力するとサジェストされる追加キーワードの2番目が「Redmine」でした。オープンソースのプロジェクト管理ソフトウェア「Redmine」とファーエンドテクノロジーの関係について調べようとしている人が少なくないようです。

ところが、「ファーエンドテクノロジー Redmine」で検索しても、実は良さそうな情報がヒットしません。この状態はあまりよくないので、ブログで書いておくことにします。

情報サイト「Redmine.JP」を運営

Redmineの日本語情報サイト「Redmine.JP」を提供しています。キーワード「Redmine」で検索するとトップに出てくることから、おそらく日本語のRedmineの情報サイトとしては最大級ではないかと思われます。

このサイトはファーエンドテクノロジーがまだ存在しなかった2007年10月に私が個人で始めました。当時、日本語でRedmineの情報を探すのに苦労したので、さまざまな情報源を紹介するリンク集のようなものでもあれば便利ではないかと思って作り始めました。

時々Redmineの日本公式サイトと誤解されることがありますが、ファーエンドテクノロジーが独自に運営している非公式サイトです。

Redmine.JP開設当時、自宅で運営していたWebサーバ

クラウドサービス「My Redmine」の提供

Redmineのクラウドサービス「My Redmine」を提供しています。自分でサーバの構築・保守を行う手間をかけることなく、低コストでRedmineを利用できます。より多くの人に手軽にRedmineを使ってもらうためにサービスを開始しました。サービス名の「My Redmine」には、自分のRedmineを簡単に持てるというメッセージを込めています。

My Redmineは2007年に試験運用を、2008年に正式サービスを開始しました。Redmineの知名度の高まりとともにお客様も増え、現在は900社近くの企業にご利用いただいています。

なお、My Redmineのことをいつも「Redmineのクラウドサービス」と説明していますが、実はサービスに使用しているソフトウェアは純正のRedmineではなくファーエンドテクノロジー版Redmine「RedMica」です。RedMicaについては後述します。

プロジェクト管理クラウドサービス My Redmine

My Redmineは、タスク管理・プロジェクト管理のオープンソースソフトウェア「Redmine」ベースのクラウドサービス(SaaS/ASP)です。本社と支社、お取引先、 テレワーク などユーザーが複数拠点に分散しているプロジェクトでも課題・情報の共有・一元管理、プロジェクトの最新状況の把握が簡単に行えます。 ...

Redmineの開発に協力

新機能の開発やバグの修正など、Redmine自体の開発に協力しています。例えば、2019年12月にリリースされたRedmine 4.1.0では、全250件の変更・修正のうち55%にあたる137件はファーエンドテクノロジーのメンバーが開発しました(関連記事)。

クラウドサービス「My Redmine」を運営していると、たびたびお客さんから要望やバグ報告が寄せられます。また、自分たちでも改善のアイデアが浮かんだりバグを発見したりすることがあります。それらをもとに開発を行っています。

また、私はRedmineのコミッターの権限をいただいており、Redmine公式サイトに日々作成されるほぼすべてのチケットに目を通し、チケットへのコメント、パッチのレビュー、リポジトリへのコミット(Redmineのソースコードの更新)を行っています。

Redmineの開発に協力している目的は、一つ目がMy Redmineのお客様に提供するサービスを改善することと、そして二つ目がRedmineをより多くの方に使っていただくためです。

ファーエンドテクノロジー版Redmine「RedMica」を開発

2019年11月にファーエンドテクノロジー版Redmine「RedMica」をリリースし、継続的に開発を行っています。

Redmineの特長は次の三つです。

  1. Redmineの次期バージョンの新機能を先行して利用できる
  2. Redmineとの高い互換性(相互に置き換え可能 - drop-in replaceable)
  3. 6ヶ月ごとの定期リリース

RedMicaはRedmine互換のオープンソースソフトウェアです。Redmineはリリース間隔が長めであり、せっかく開発された新機能が一般に利用できるようになるまで時間がかかります。そこで、My Redmineのお客様に新機能を早くお届けするために、Redmineの最新ソースコードを元にファーエンドテクノロジーが独自にリリースを行うことにしました。

My Redmineにおいては一部の特別な構成のお客様を除きRedMicaへの移行が完了しており、現在は2020年5月リリースのRedMica 1.1を提供中です。

RedMicaはオープンソースソフトウェアとして公開していますので、My Redmineのお客様でなくてもどなたでも自由に利用できます。自前でRedmineを構築されている方は、よろしければ最新のRedmine 4.1よりさらに高機能なRedMica 1.1の利用をご検討ください。主な新機能は以下の資料でご確認いただけます。

【Redmine 4.2 を先取り】RedMica 1.1 (2020-05) 新機能ハイライト from Go Maeda

まとめ

ファーエンドテクノロジーは、オープンソースのプロジェクト管理ソフトウェアであるRedmineを活用したクラウドサービス「My Redmine」を提供しています。

サービス提供の傍ら、My Redmineのお客様に提供するサービス向上とRedmineのさらなる普及のために、Webサイト「Redmine.JP」などでの情報発信、Redmineの開発への協力、ファーエンドテクノロジー版を行っています。


My Redmine

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