今回のブログ担当は石川です。
先日Redmine Japan vol.5に参加しました。Redmine20周年ということもあり、豪華なセッションなどとても盛りあがっていて素晴らしかったです。
Redmine Japanについては藤江さんが参加報告を書かれているので、こちらもぜひ: Redmine Japan vol.5 参加報告
Redmine Japanの「Redmine Award」授賞式では、特別貢献賞をいただきました。9年間で270件以上のパッチを提供するなど、Redmine本体への改善活動を評価していただいたとのことで、大変光栄です。
せっかくの機会だったので、当日の「20周年ショートスピーチ20連発」という企画にも参加して「この機能、実は私が作りました」というタイトルで自分が作った機能をいくつか紹介しました。このブログでは、その中からお気に入りの機能や開発時の苦労ポイントをいくつか振り返ってみます。
https://www.redmine.org/issues/29214
コードブロックにポインタを乗せるとコピーボタンが表示され、クリックすると内容をクリップボードにコピーできる機能です。
ボタンの位置調整やブラウザごとのクリップボード関連APIの差にかなり苦しめられました。実はこのパッチ、2020年にも一度出していたのですが色々問題があって入らず、去年リトライしてようやくコミットされました。数年越しに実現した機能です。
https://www.redmine.org/issues/42684
チケット詳細ページをスクロールしても、チケットの題名が常に見える位置に固定される機能です。
社内で「こういう機能が有ったら別のチケットに間違えてコメントすることを防げて良いのでは?」という意見があり、良さそうと思って作りました。地味に大変だったのはレスポンシブモードのときの対応で、画面幅によってヘッダーを出す高さを変える必要があり調整に苦労しました。
https://www.redmine.org/issues/2471
マイページに、自分自身の直近の活動(チケットの更新やコメントなど)が表示される機能です。
これはもう遥か昔に作ったものすぎて、自分が作ったという自覚すらありませんでした。毎朝「昨日なにやったっけ」と振り返るために使っている機能で、まさか自分で作った機能に自分がずっと助けられていたとは…という発見がありました。
https://www.redmine.org/issues/7056
チケットに添付された複数のファイルを、まとめてzipなどでダウンロードできる機能です。
Windows周りの対応が地味に大変だった記憶があります。ファイル名の文字化けなど、OSやブラウザによる差異への対応にかなり時間を使いました。
https://www.redmine.org/issues/43095
テキストエリアで箇条書き(*や-、* [ ])の行末でEnterを押すと、次の行にも自動でマーカーが挿入される機能です。シンプルに自分がほしくて作りました。
https://www.redmine.org/issues/44061
テキストを選択した状態でTab/Shift+Tabを押すと、選択範囲の行をまとめてインデント/インデント解除できる機能です。スピーチのわずか17日前にコミットされたばかりの、一番新しい機能でした。
箇条書きの自動マーカー挿入(上記)が入ったことで、インデントもTabで追加したくなって作ったのですが、実装方針にはかなり悩みました。ブラウザである以上、Tabキーが本来持っているフォーカス移動の仕組みを崩すわけにはいかないからです。
最終的にredmine.orgでFlorian Walchshoferさんの提案を受けて「テキストを選択している場合のみインデントする」という形に落ち着きました。
https://www.redmine.org/issues/29473
コメント入力欄などでCommand+ReturnやCtrl+Enterを押すとフォームを送信できる機能です。こちらもシンプルに自分がほしくて作りました。
特にユーザー一覧をCSVにエクスポートする機能は2018年にコミットされたもので、パッチを書き始めた初期に作ったものなので思い出深いです。当時はパッチに添える英語のコメントを書くのに苦労していましたが、最近はAIで簡単に文章を作れるようになりました。
https://www.redmine.org/issues/1575
テキストエリアのツールバーからボタン一つでMarkdown/Textileのテーブル記法を挿入できる機能です。地味ですが、書かなくて済むので重宝しています。
https://www.redmine.org/issues/20481
ガントチャート左側の一覧部分の列幅をドラッグで自由に変更できる機能です。
https://www.redmine.org/issues/27672
ガントチャートの一覧部分に、担当者やステータスなど任意の列を追加表示できる機能です。
https://www.redmine.org/issues/32528
テキストエリアのツールバーに表示されるコードハイライト言語のボタンを押したときの選択肢を管理画面からカスタマイズできる機能です。よく使う言語は人によって大きく違うため、選べるようにしたいというところから作りました。
改めて振り返ってみると、1つ1つの機能にいろいろな背景や思い出があって面白かったです。紹介した機能のほとんどは私一人で作ったものではなく、社内で仕様を相談したり、redmine.orgでフィードバックを受けて見直したりと、多くの方の力を借りながら形にしてきたものです。
今後も便利な機能を作っていけるように、Redmine本体への改善活動を続けていきたいと思います。この度は特別貢献賞をいただき、ありがとうございました。
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