Redmine 15周年 これまで追加された主な機能をふりかえる


My Redmine

福田です。2021年6月25日でRedmineがリリースされて15年になります。

ファーエンドテクノロジーでは会社設立以来、オープンソースのプロジェクト管理ソフトウェアRedmineの開発に協力してきました。今回のブログでは、Redmine15周年を記念してこれまでに追加されてきた主な機能を年ごとに紹介します。

2006年

Redmine 0.1.0 リリース

2006年6月25日にフランス在住の Jean-Philippe Lang 氏によってRedmineの最初のバージョン 0.1.0 がリリースされました。


Redmine 0.1.0 のワークフロー画面

当時から既に、ロールベースでのアクセス制御や、ワークフローの設定、カスタムフィールドの追加が可能でした。

2007年

日本語訳追加 (Redmine 0.5.0)

Redmine に日本語訳が追加され、日本語環境で利用しやすくなりました。

カスタムクエリ (Redmine 0.5.1)

チケット一覧画面でフィルタ条件などを保存して1クリックで表示できるカスタムクエリの機能が追加され、目的のチケットを簡単に表示できるようになりました。

プラグインの仕組み導入(Redmine 0.6.0)


ファーエンドテクノロジーが開発したプラグイン「チケットパネル

Redmineでプラグインが利用できるようになり、機能の拡張性が高まりました。

Redmine.JP 開設

弊社代表前田がRedmineを使い始め、Redmine日本語情報サイトRedmine.JPの運営を個人で始めました。


開始当初のRedmine.JP
引用:https://web.archive.org/

2008年

メールによるチケット登録 (Redmine 0.8.0-rc1)

メールでチケット登録ができるようになり、問い合わせメールのチケット自動登録などRedmine利用の幅が拡がりました。

シンタックスハイライト (Redmine 0.8.0-rc1)

シンタックスハイライトが利用できるようになり、記載したコードの可読性が高まりました。

2008年のファーエンドテクノロジー

2009年

階層無制限の親子プロジェクト (Redmine 0.9)

これまで2階層に制限されていたプロジェクトの階層が無制限になりました。

Redmine 0.9 新機能紹介(1): 無制限のプロジェクト階層(Redmine.JP Blog)

ユーザーグループ (Redmine 0.9)

グループ単位でユーザーをプロジェクトに追加でき、プロジェクトのメンバー管理が楽に行えるようになりました。

Redmine 0.9 新機能紹介(3): ユーザーグループ(Redmine.JP Blog)

2009年のファーエンドテクノロジー

この年、ファーエンドテクノロジーはRedmineのクラウドサービスとして My Redmine の提供を開始しました。


2010年頃のMy RedmineのWebサイト

2010年

チケットの親子関係(Redmine 1.0)

大きなタスクを複数の子チケットに細分化して管理できるようになりました。

Redmine 1.0 新機能紹介: チケットの親子関係(Redmine.JP Blog)

2010年のファーエンドテクノロジー


Redmine.JP Blogの最初の記事

2011年

グループへのチケット割り当て(Redmine 1.3.0)

チーム全員で担当するタスクを割り当てたり、チケットを処理するチームは決まっているが担当者は決まっていない場合などに利用できる機能です。

Redmine 1.3新機能紹介: グループへのチケット割当(Redmine.JP Blog)

2012年

チケットの標準フィールド無効化(Redmine 2.1.0)

利用しないフィールドを画面に表示されないようにすることで、操作性を向上させたり利用者が混乱するのを防げます。

Redmine 2.1新機能紹介: チケットの標準フィールドの無効化(Redmine.JP Blog)

2013年

ガントチャートでイナズマ線表示(Redmiine 2.3.0)

イナズマ線を表示させることで、タスク全体の進捗具合がわかりやすくなります。

Redmine 2.3新機能紹介: ガントチャートでチケット同士の関係とイナズマ線を表示(Redmine.JP Blog)

2014年

Markdownに対応(Redmine 2.5.0)

それまで採用されていたTexileに加えMarkdownの利用が可能になりました。

Redmine 2.5新機能紹介: Markdown記法の試験的なサポート(Redmine.JP Blog)

2015年

チケットのCSVインポート(Redmine 3.2.0)

CSVインポートでチケットを一括登録できるようになりました。大量のチケットをまとめて作成したいときに便利な機能です。

Redmine 3.2新機能紹介: CSVインポートによるチケット一括登録(Redmine.JP Blog)

レスポンシブレイアウト (Redmine 3.2.0)

画面がレスポンシブ対応になり、スマートフォンやタブレットでの参照・更新が簡単にできるようになりました。

Redmine 3.2新機能紹介: レスポンシブレイアウトによるスマートフォン対応(Redmine.JP Blog)

2016年

トラッカーに対するロールベースの権限制御 (Redmine 3.3.0)

ロールによって特定のトラッカーのチケットのみ閲覧・作成できるようにするなど、より柔軟な権限制御が行えるようになりました。

Redmine 3.3新機能紹介: トラッカーに対するロールベースの権限制御(チケットの閲覧/追加/編集/削除/注記の追加)(Redmine.JP Blog)

Redmine10周年

2016年は、Redmine10周年でした。

Redmine 10周年記念 10年ふりかえり from Go Maeda

10周年を祝う会も開催しました。(15周年も開催したかったです)
当時のブログ:「Redmine 10周年を祝う会」を開催しました

2017年

「長いテキスト」形式のカスタムフィールドの「ワイド表示」オプション(Redmine 3.4.0)

説明欄と同じ幅で表示できる「ワイド表示」オプションの追加で「長いテキスト」形式のカスタムフィールドが見やすくなりました。

Redmine 3.4 新機能紹介:「長いテキスト」形式カスタムフィールドの「ワイド表示」オプション(Redmine.JP Blog)

2017年のファーエンドテクノロジー

2018年

シンタックスハイライトの対応言語大幅増 (Redmine 4.0.0)

シンタックスハイライト対応言語がおよそ20から100以上に大幅に増加しました。

シンタックスハイライト使用可能言語一覧(Redmine.JP Blog)

2019年

チケット履歴のタブ化 (Redmine 4.1.0)

フィールドを頻繁に更新するチケットは履歴が長くなりがちですが、「コメントだけ」「作業時間だけ」など履歴の特定の情報だけを表示でき、必要な情報を確認しやすくなりました。

Redmine 4.1 新機能紹介: チケットの履歴をタブで分類して表示(Redmine.JP Blog)

クリップボードからの画像ペースト (Redmine 4.1.0)

画像をコピー&ペーストで添付できるようになり、画像の添付が簡単に行えるようになりました。(Internet Explorer非対応)

Redmine 4.1 新機能紹介:クリップボードからの画像ペースト(Redmine.JP Blog)

2020年

二要素認証 (RedMica 1.2.0)


ワンタイムパスワードによる二要素認証が利用可能に

二要素認証を利用することでセキュリティを高めることができます。

二要素認証の利用方法 (Redmine.JP)

2021年

グループにウォッチャー追加(Redmine 4.2)

これまではユーザーを一人ずつ選んでウォッチャーに追加する必要がありましたが、グループ単位で追加できるようになりました。大人数をウォッチャーに追加する際に効率よく追加ができます。

Redmine 4.2 新機能紹介: ウォッチャーにグループ追加(Redmine.JP Blog)

まとめ

15年間の新機能・不具合修正件数をグラフにしてみました。

この15年間の新機能・不具合修正件数は累計4000件を超えており、Redmineの開発が着実に進み続けているのが分かります。いちRedmineユーザーとして、今後もどのような機能が追加されるのか楽しみです。

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